おおた眼科

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近視抑制点眼

〇 以下にご留意下さい

当初、シンガポールで施行された臨床研究では、近視進行抑制が約60%とされていましたが、最近の香港からの報告では近視抑制は27%(眼軸伸展抑制12%)と報告されています。

また、我が国で施行された7大学共同の研究では近視抑制15%(眼軸抑制18%)と報告されており、当初考えられていたより近視抑制効果は小さいことが指摘されています。

このように、マイオピンの近視抑制の程度は、依然不確実性がありますので、使用にあたりご留意いただきますようお願い申し上げます。

〇低濃度アトロピン(マイオピン)とは

低濃度アトロピン(マイオピン:Myopine)は、小児期の近視の進行を軽減させることを目的にアトロピンを0.01%配合させた点眼薬で、 Singapore National Eye Centre (SNEC:シンガポール国立眼科センター)の研究に基づいて開発されています。

※シンガポール国立大学の臨床試験で、0.01%アトロピンの近視抑制効果が確認されました。Ophthalmology 2012;119(2):347-54

〇近視の進行を抑制することが大切な理由

子どもの近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことで、ピント位置がずれることにより生じるケースが多くあります。近くを見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度眼軸長が伸びてしまうと戻ることがありません。そのために眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するためには重要となります。

〇マイオピンは安全ですか?

シンガポール国立眼科センター(SNEC)の研究によりますと、アトロピン0.01%の効能・効果及び安全性は点眼を2年間継続した後によるものです。
1.アレルギー性結膜炎及び皮膚炎の報告はありませんでした。
2.眼圧(IOP: Intraocular eye pressure)に影響を与えないとの報告でした。
3.白内障を形成するとの報告はありませんでした。
4.点眼終了後も目の遠近調節機能の低下、また瞳孔がひらき続けてしまうという報告はありませんでした。
5.電気生理学上、網膜機能に影響を与えるという報告はありませんでした。

〇マイオピンの特徴

・問題となる副作用が臨床研究ではほぼ認められず、近視進行抑制は報告により差がありますが、我が国の研究では15%程度とされています。
・日中の光のまぶしさに影響を及ぼさないため、サングラスもほぼ不要です。
・目の遠近調節機能(手元を見る作業)に殆ど影響を与えません。
・毎日必ず就寝前に1滴点眼するだけの、簡単な治療法になります。
・各容器(1本・5ml)は両眼用に1ヶ月間の使い切りになっております。
・本製品はGMP(医薬品製造管理および品質管理基準)準拠の工場で製造されています。

〇処方の流れ

まずはお子様の視力についてスタッフ・院長までお問い合わせ、ご相談ください。
お子様の視力や目の状態などを検査・診察します。
診療後、ご希望があればマイオピン(目薬)を処方します。
初回、1か月後、その後は3か月毎の診察となります。

健康保険は適用されませんので、自由診療(自費)となります。

初回時は、診察・検査費用+目薬1本で5,000円(税込)となります。
その後の診察は、診察・検査費用+目薬3本で10,000円(税込)となります。

また、保険診療と自由診療を同日に行うことはできません。例えば、マイオピンの診察日に、併せてものもらい等の治療を受けるといったことはできませんので、お手数をおかけしますが別日にご受診頂くこととなります。

*処方の際は少なくとも2年間継続することをおすすめします。

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